進化を続ける和菓子。最中(もなか)の原料について

サクッ!とした皮が特徴的な最中(もなか)。

最中といっても今は和菓子の伝統的な「最中」にデザートとしての「アイスモナカ」やお吸い物の「お吸い物最中」と同じサクッとした皮を使って作られているものの、食べ方や味わい方がそれぞれ異なる最中が多く世の中にはあります。面白いことになぜこのような形で、様々な種類の最中の皮を使った商品があるのでしょうか。今回はこの最中の皮や餡子の正体とそれに関連した豆知識についてお伝えさせていただきます。

 

もなかの皮の正体。お正月によく食べる〇〇が原材料??

おもち

あのサクッとした食感が特徴的な最中種(もなかの皮)は一体なにを使っていると思いますか?実はあんなにサクッとした食感にも関わらず、材料は冬になればよく食べる定番のもの「おもち」が材料となっています。あんなにもっちもちで伸びるイメージの強いお持ちですが、おもちの原料の「もち米」も加工次第では姿、形を変えることができます!

 

最中種(もなかの皮)のつくり方について

まずは最中の皮の作り方からお伝えします。まずはもち米を洗米するところから始まります。その後、機械に入れ製粉状になるまで搗きます。そして、製粉状になったものを蒸し器に入れ、細長く成型し、丸い型や四角の型の焼き台に入れ、90秒ほどプレスするように焼き上げれば、サクッとした最中種の完成です! 

特に季節ごとの温度や湿度が関係し、作成・保存等調整が難しい食べ物のため、慎重に管理しなければいけず、Youtube等の動画サイトにも「最中種 作り方」で検索いただければ、その作成方法や保存の様子が出て参りますので、興味がある方は一度見てみてもいいと思います!

 

最中の餡子の作り方について

次に最中の中身の餡子についてですが、原料は「小豆」となります。

一般的な小豆を使った最中の餡子の作り方についてご紹介させていただきます。

まずは小豆を洗い、お湯で煮て、小豆が柔らかくなったころ合いで湯切りを行い、砂糖を混ぜて再度煮込み上げ、冷めれば甘いつぶあんができあがります。つぶあんは小豆の皮の部分が残っているため、小豆の食感を楽しむことができ、こしあんはつぶあんをきめ細かい網などで濾し上げれば完成します。

また餡子の種類にも、つぶあん・つぶしあん・こしあん・大納言を蜜で煮た小倉餡などが使われ、現在変わり種の餡子として色々なフレーバーが販売されておりラムネ味やレモン味の餡子等もあります。

 

以上、最中の皮と餡子の作り方についてのお話をさせていただきました。

最中は皮の形や餡子の種類も昔に比べれば非常に幅の広い楽しみ方ができる和菓子となっており、常に進化を続けている和菓子の一つになってきています。

 

 知っていて損はない!最中の豆知識

あんこ

皆さん、お菓子を食べる時などカロリーを気にされたりしませんか

最中自体は原料に小豆を使っているため、ポリフェノールが多く脂質も少ないため、健康的な和菓子の部類に入りますが、それでもカロリーが0というわけではありません。

 

ここで問題ですが、一般的な最中には大きく、「こしあん」と「粒あん」の2種類があります。実はこの2種のあんこは決定的にカロリーが異なってきます。では、どちらの餡子がカロリーが低いと思いますか?

 

答えは、「こしあん」がカロリーの低い方となります。

 

「こしあん」が100gあたり155カロリーで「粒あん」が100gあたり244カロリーとなります。

 

では、同じ原料の小豆を使った物同士のカロリーはどこの過程で差がついたのでしょうか?

 

その差は小豆の「皮」にあります。「こしあん」の場合、小豆の皮を濾すことで皮の栄養分が少なくなり、それに加え舌触りを滑らかにする上で、水を粒あんの2倍ほど入れるためカロリーとして、結果的に粒あんと大きな違いが出てくるのです。

 

このように同じ最中の皮に包まれていても、製造方法が部分的に異なることでカロリーが異なってくることは面白いですよね!他の食品でもこういったカロリーの違いなどはあるかもしれませんので、興味があれば調べてみてください。

 

まとめ

今回は最中の原料ついてお伝えさせてしました。

自分が普段食べている食品の原料について、なにかダイエットや健康的な目的がないと意識して調べたりすることは正直少ないかと思います。

ただ、原料だけを調べるのではなく、その食品のできた背景や作り手の想いなどを知ることで、更に美味しくべることできると思います。

最中も同じく、もち米や小豆等の原料を使ってメーカーの方々が想いを込めて作り上げることでカスタマーとしても贈答用やギフトとして安心して購入することができます。

何かお中元、お歳暮で誰かにギフトを贈る際等にこの食べ物・飲み物の原料や歴史って何だろうと一つ疑問を抱くことで、新しい見え方ができ知識の引き出しを増やすことができると思います。食品以外にも色々な事に興味関心を持つことで違った見方ができ、新たな発見があるかもしれませんね!